【2021年版】ロゴデザインで注目しておきたい人気トレンド、スタイル10個まとめ

 

海外サイト 99designs で公開された 10 creative logo design trends for 2021より許可をもらい、翻訳転載しています。

 

この記事では、2021年に注目のロゴデザインの動向、人気トレンドを、10個のポイントに分けて詳しく紹介しています。

 

昨年のロゴデザインのトレンドが、新技術によるレトロデザインの再現に焦点を当てたものが中心だったのに対して、2021年のロゴトレンドの共通のテーマは、「制約の中でのイノベーション」のようです。

 

2020年は、新型コロナウイルスによる外出自粛など、あらゆる意味で世界中で制約された環境でしたが、2021年のロゴデザインは抑圧から開放される、そんな前向きなデザインをリストアップしています。

 

では、2021年に注目したいロゴデザインの人気トレンドを詳しく見ていきましょう。

 

 

コンテンツ目次

 

 

01. ステンドグラスStained glass

 

ロゴデザインは、比較的近代的な発明のため、過去のデザイン技術や制限にインスピレーションを探すことがよくあります。

 

2021年は、ヨーロッパの5〜10世紀頃の暗黒時代(英: the Dark Ages)に由来するステンドグラスにデザインアイデアがあるようです。

 

via eLyateh

 

現代のロゴデザインにステンドグラス・スタイルを適用すると、イメージを色の破片に分割することで、抽象的な雰囲気に仕上がります。

 

ステンドグラスは、そのルーツが中世ヨーロッパの教会であることから、神聖さ(英: Sanctity)も連想させます。このロゴトレンドが、美しい自然の風景と一緒に使われていることが多いのも特長です。

 

 

 

 

02. 遠近法、透視図法

 

著名なロゴデザイナー リンドン・リーダー(Lindon Leader)がかつて言ったように、素晴らしいデザインはシンプルさ(英: Simplicity)と明快さ(英: Clarity)から生まれます。

 

この2つが揃っているからこそ、ロゴデザインはブランドの複雑なアイデンティティ、独自性を効果的に伝えることができます。

 

これまでにあった多くのロゴトレンドが、ミニマリズムやフラットデザインに焦点を当てていたのは、このためです。

 

via bo_rad

via Tomillo

 

2021年のロゴデザイナーたちは、このアプローチを放棄しているわけではありませんが、単純化しすぎて失われてしまったデザインの魅力の一部を取り戻そうとしています。

 

人気のあるロゴデザインのトレンドとしては、控えめな遠近法を取り入れるテクニックがあります。

 

直線的な遠近法、湾曲ワープ、縮尺サイズなど基本的な描画テクニックを活用すれば、デザインを複雑にすることなく、奥行き感のあるデザイン効果を演出できます。

 

via §amin

 

このテクニックは、ページから飛び出すようにロゴが強調されて見える一方、これまでのセミフラットデザインのテクニックも、そのまま残っている点が特長。

 

 

 

03. シンプルな幾何学パターンSimplistic geometry

 

図形(英: Shape)はイメージの構成要素です。しかし、三角形や四角、円といった基本的な形は、一度基礎を作ってしまえば良さがなくなりがちですが、その純粋なシンプルさには、秘められた力があります。

 

via KisaDesign

via sanjar

via dellfi ©

 

2021年のロゴデザインでは、その隠された力を生かして、シンプルな線と形で構成されたスタイルが注目されています。

 

ミニマルな形状に徹することで、計算された抑制の効いたロゴを表現でき、鮮やかな配色など、より自由な発想が可能になるでしょう。

 

via smiDESIGN

via casign

via goopanic

 

このテクニックのもうひとつの特長が、シンプルなレイヤーを重ねることで、前述の遠近法スタイルも活用した、奥行き感のある効果を生み出すことができる点です。

 

シンプルな図形だからこそ、ひと目で分かりやすく、記憶にも残りやすい、色鮮やかで楽しい雰囲気のロゴを作成できます。

 

 

 

04. ばらばら文字Divergent letters

 

主に会社や団体、商品の名前を書体のみを用いて整形したワードマーク(英: Wordmarks)は、良くも悪くもシンプルさに評判があります。

 

ブランド名をロゴ全体の焦点、フォーカルポイントとすることで、より記憶に残りやすくなる反面、クリエイティブさを発揮しづらいのも事実。

 

しかし2021年には、文字を位置文字ずつ編集、カスタマイズすることで、ロゴの印象を変えることができるでしょう。

 

via Radovan Ciobanenco

via ree23

 

より具体的には、ワードマークの中の一文字だけを誇張するスタイルが増えてきています。サンプル例のように、小文字の「i」だけ色を変える控えめなものから、大文字のHの代わりに箸をつかった大胆な方法までさまざまです。

 

via extrafin

 

 

 

05. 似顔絵ポートレイトAuthentic portraiture

 

ひとは直感的に他のひとの顔を見つけようとすることは、よく知られた事実で、だからこそポートレイトは、デザインにおいて感情的なつながりに有効なテクニックと言えます。

 

より本当の顔写真であり、識別できるものであればあるほど、そのつながりはより深くなるでしょう。

 

via Graphz Real™

 

そのため、2021年のロゴデザイでは、さまざまな人種や文化、性別、年齢層といった多様性を反映したポートレイトが注目されています。

 

メディアにありがちなありきたりな表現とは対照的に、この表現テクニックはよりリアルな印象を与え、ブランドとして認識されるのに役立ちます。

 

シンプルで平面的なキャラクターを描いたポートレイトから、顔にある傷やシワまで詳細に描いたものまで、さまざまなスタイルを試してみると良いでしょう。

 

via maneka

via Archiwiz

 

結局のところ、世界中のデザイナーは人間味のないデザインにうんざりしているのでしょう。ブランドを運営しているチームや、どのようなサービスを提供ししているかなどを表現した物語、ストーリー性が重要なポイントとなっています。

 

via green in blue

via Tataki

 

 

 

06. 素朴な対称のとれたデザインPristine symmetry

 

バランス(英: Balance)は、ロゴデザインの本質的な原則のひとつであり、対称性(英: Symmetry)はもっとも分かりやすい例でしょう。

 

対称のとれたロゴマークでは、中央で半分にすると、それぞれの面がぴったり合わさるデザインとなります。

 

via twelve.point

via humbl.

via artomatic

 

この基本的な対称性があるからこそ、ロゴはどれだけ複雑であっても、完璧に整然と並んだラインアートとなります。

 

対称を生かしたデザインは幾何学パターンなどで一般的ですが、手描きのロゴにもこの傾向がみられると予想されています。

 

via S.Kitanović

 

 

 

07. 一風変わったキャラクターKooky characters

 

前述の似顔絵ポートレイトのトレンドが話題の一方、2021年には風刺画や誇張されたユーモアさをアピールする、対称的なデザインも注目されるでしょう。

 

ネズミのお医者さんやドーナツの騎士など、ウィットに富んだユーモアなロゴアイデアが増えてきています。

 

via RaidenD

via Rom@n

 

快適さやエンターテイメントの分野では、安心感のあるデザインが特に人気で、ブランドではなく、友人を見つけたようなラフな雰囲気をロゴデザインで演出できます。

 

 

 

 

08. 近代化されたシンボルModernized symbolism

 

ロゴにはどれも、それぞれのルーツがあります。古代の象形文字や絵文字のように、簡略化された図形でコミュニケーションをとることも、ロゴの目的と言えるでしょう。

 

via Yokaona

via casign

via Arthean

 

2021年のロゴデザインでは、古代のシンボルをモチーフにしたデザインが多く利用されるでしょう。一般的に理解されている、古い時代のデザインの美しさを、ブランドのビジョンと結びつけてみると良いでしょう。

 

via PrstiPerje

via C1k

via Yokaona

 

 

 

09. 静的な動きStatic motion

 

ここ数年、アニメーションロゴの人気が急上昇しています。テクノロジーによてこれらの印象的なビジュアルを実現する一方で、2021年のロゴデザインでは、動きのないロゴの中に動きを生み出す、新しいスタイルが注目されています。

 

via JohnBaiatul

 

このトレンドによって、動きのトレースや流動的な形状、飛び散るスプラッター、スピード感を演出するアクションラインなどの増加が予想されます。

 

テックブランドのように革新性を求める企業にとっては、特に最適なロゴトレンドとして注目してみると良いでしょう。

 

via GT Designs

 

 

 

10. 類似色の配色カラーパレットAnalogous color schemes

 

類似色(英: Analogous)による配色カラーは、色彩理論の基本原則のひとつで、基本的にはカラーホイール上で隣り合う色を組み合わせることを意味します。

 

こうすることで、対立する色のコントラストの代わりに、調和のとれた科学的なアプローチが可能となります。

 

これだけは知っておきたい、色の基本原則まとめました。

 

via Spoon Lancer

 

似たような色を組み合わせる配色は、必ずしも新しいものではありませんが、ロゴデザインで人気となっている理由は、コントラストへの拒否反応があるのかもしれません。

 

配色は、見るひとの感情に影響を与える、重要なデザインツールのひとつであり、ほんの少しの調和こそが2021年に期待すべきことかもしれません。

 

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via Arthean

via casign

via -Alya-

via aleT

 

 

2021年の準備はできていますか。Are You Ready for 2021?

 

いかがでしたでしょう。2021年は、新しい10年に向けてのブランドのリニューアルを行う絶好のチャンスです。

 

遠近法やシンプルな形状、対称のとれたデザイン、ミニマルスタイルや古典的なデザインの復活などの新しいロゴトレンドは、どれもある種の純粋さを追求しているように感じます。

 

今回紹介したロゴデザインの動向を参考に、今後の新しいデザインプロジェクトに活用してみましょう。

 

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