After Effects待望の新機能!動画から人や物を自動削除できる「コンテンツに応じた塗りつぶし」が遂に追加

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Photoshopでもっともびっくりする機能のひとつ「コンテンツに応じた塗りつぶし」が、遂にAfter EFfectsに追加されました。

 

「コンテンツに応じた塗りつぶし」機能を使えば、動画ビデオから不要な人物や物などのオブジェクトを自動で「消す」ことができます。

 

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Photoshop CC 2019 新機能「コンテンツに応じた塗りつぶし」で、なんでも秒速で消す方法

 

 

「コンテンツに応じた塗りつぶし」機能とは?

 

もともと、Adobeが2017年10月に開催したカンファレンスイベントAdobe Max 2017で披露した機能で、人口知能AIテクノロジー「Adobe Sensei」により、フレームごとに編集する面倒な作業なしで、動画ビデオから不要な要素を自動で消去できてしまいます。

 

 

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こちらがビフォー画像。左側に車が走っているのが確認できます。

 

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こちらがアフター画像。見事に車だけが消されています。

 

この機能によって、うっかり動画に写り込んでしまった人物や物体、影などを手軽に消去できるだけでなく、ビデオコンテンツは無傷のまま編集プロセスを進めることができ、編集作業の能率化もできます。

 

 

「コンテンツに応じた塗りつぶし」機能でできること

今回公開されたサンプル動画では、おとぎ話に出てきそうな北欧のお城を撮影した映像ですが、観光客や国旗などが写り込んでしまっています。

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そんなときは、まず不要な要素をペンツールや長方形ツールなどでマスクしてしまいましょう。

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そして、「コンテンツに応じた塗りつぶし」ボタンをクリックするだけ。

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すると、Adobe Senseiが映像フレームの動きやコンテンツの解析をはじめ、選択した範囲にもっともふさわしいピクセルを補完してくれます。

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個別でフレームごとにマスクを適用する範囲を編集することもできます。こちらが「コンテンツに応じた塗りつぶし」機能を適用する前。

 

 

こちらが「コンテンツに応じた塗りつぶし」機能を適用した後。見事に不要な要素が消されていますね。

 

 

Adobe公式チャンネルより、「コンテンツに応じた塗りつぶし」機能の具体的な使い方を紹介した動画チュートリアルがいくつか公開されていました。

 

 

 

「コンテンツに応じた塗りつぶし」機能を実際に使ってみた

では、実際に「コンテンツに応じた塗りつぶし」機能を利用して、映像から不要な要素を消してみましょう。

 

今回は映像素材として、NHKクリエイティブライブラリーよりダウンロードしています。5000本を超える素材が提供されているので、素材がないという方におすすめです。

クレタ島 アギオス・ニコラオスの町(ギリシャ) – NHKクリエイティブライブラリー

 

その他にも高画質な無料動画素材を提供しているサイトは、こちらも参考にどうぞ。

完全無料で使える!映像制作に役立つフリー動画素材サイト16個まとめ

 

 

まずはサンプル動画をAfter Effectsで読み込みましょう。動画を直接プロジェクトパネルにドラッグ&ドロップしたら、タイムラインパネルに移しましょう。これで、動画をAfter Effectsで読み込むことができました。

 

 

このままでは動画が長すぎるため、必要なフレームのみに切り出しましょう。トリミングしたい部分で、ショートカット「Shift + Command/Alt + D」で効率的に切り出すことができます。

 

 

分割したら不要なレイヤーを削除し、残ったレイヤーをタイムラインの先頭に合わせましょう。「Shift」キーを押しながらドラッグすることで、手早く移動できます。

 

 

コンポジションパネルより「コンポジション設定」を選択したら、デュレーションを残している映像レイヤーのフレーム数(ここでは0;00;05;07)に合わせましょう。これで「コンテンツに応じた塗りつぶし」機能を適用する準備ができました。

 

 

ここでは、車道を走っている車を消してみます。「時間インジケーター」を開始点に合わせたら、お好みのツールで不要な車をマスクしてしまいましょう。今回は、長方形ツールを利用してマスキングしています。

 

 

マスキングが完了したら、一度「M」を押し「マスクパス」プロパティを表示しましょう。ストップウォッチを一度クリックしたら、「時間インジケーター」を終了点に移動します。

選択範囲がずれてしまっている場合は、数フレームのみ編集することで、仕上がりがグッと良くなりますよ。

 

 

タイムラインパネル上でマスクの描画モードを「減算(英: Substract)」に変更したら、「コンテンツに応じた塗りつぶし」パネルより「アルファ拡張」を調整し、「塗りつぶしレイヤーを生成」ボタンをクリックしましょう。

 

 

すると分析が自動的に始まります。動画の長さやクオリティ、作業環境にもよりますが、数分かかることも多いのでゆっくり待ちましょう。そして、完成がこちら。坂を登っていた車2台が、跡形もなく消えています。すごいです、Adobe Sensei!

 

 

 

ますます動画ビデオの需要が増えそうなAfter Effectsの新機能、7日間の無料体験トライアルもあるので、この機会に試してみてはいかがでしょう。

 

 

After Effectで使える無料テンプレート素材も増えてきています、こちらも活用してみましょう。

 

動画がアツい!After Effectsで使える無料テンプレート厳選65個カテゴリ別まとめ【完全版】

 

参照元リンク : After Effects Just Got Content-Aware Fill for Auto-Erasing Things in Video – PetaPixel

参照元リンク : Adobe Releases New Content Aware Fill Tool for After Effects – PremiumBeat