【図解付き!】知っておきたいタイポグラフィ用語完全ガイド

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海外デザインブログCanva Design School Blogで公開された「A Beautifully Illustrated Glossary of Typographic Terms You Should Know」より許可をもらい、日本語抄訳しています。

 

 

タイポグラフィの世界は、セリフやストローク線、スウォッシュなど、とても独特な言語のように見えるかもしれません。

 

すべての用語を分類するのは大変なので、今回は文字の基本となる、タイポグラフィの専門用語を図解付きで説明した完全ガイドをご紹介します。タイポグラフィのデザインへの応用方法を学ぶことで、フォントの正しい組み合わせ方を理解でき、よりプロジェクトを魅力的に仕上げることができるでしょう。

 

 

 

詳細は以下から。

 

 

 

基本事項: 書体のカテゴリやスタイル

01. フォント・書体(英: Fonts / Typeface)

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印刷が全盛の時代までさかのぼると、もともとフォント(英: Fonts)と書体(タイプフェイス、Typeface)は異なる2つのものでした。書体は、Times New RomanやBaskervilleなど、特定の文字デザインを指し、フォントは、書体のサイズやスタイルを意味しており、10ptのレギュラースタイルや24ptのイタリック体などが、それにあたります。しかし現在では、多くのデザイナーは同じような意味で利用しています。Fontshopで公開されていた、もっともシンプルで、分かりやすい定義が以下となります。

 

文字や数字、句読点やその他の記号をまとめた、テキストに関連するコレクションのことを言います。フォントと書体は、同じ意味で使われることもありますが、フォントは物質的にデザインを具体化したものを指し、書体は見た目、デザインそのものを表します。フォントは使っているもの、書体は見えているデザインとなります。

 

02. 文字(英: Character)

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書体(英: Typeface)を構成する個別の記号を指し、文字(英: Letter)や数字(英: Number)、句読点(英: Punctuation Mark)など。

 

03. 代替文字・グリフ(英: Alternative Character / Glyph)

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フォントファイルに収録されている、標準以外の文字のバリエーションを指す。しばしば飾り付け、デコレーション文字として収録されています。

 

04. セリフ(英: Serif)

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文字のさいごに加えた短い線やトメ、ハネを指します。また、この特長をもった書体カテゴリの総称も指します。

 

05. サン・セリフ(英: Sans-Serif / Sans)

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文字のさいごに余分な線やトメ、ハネのないことを指します。また、セリフのない書体のカテゴリ総称でもあります。

 

06. イタリック体(英: Italic)

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文字を傾けた(英: Slanted)バージョン(左から右に傾けています。)で、独自にデザインされた、ローマン体(英: Roman)とは区別されています。

 

 

 

基礎(The Foundation): 配置と間隔(英: Positioning & Spacing)

07. ベースライン(英: Baseline)

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ほとんどの文字や記号が並ぶ、架空のラインを指します。

 

08. キャップ・ライン(英: Cap Line)

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大文字の上部を揃えた、架空のラインを指し、同様に小文字のアッセンダーとしても機能します。(アッセンダーは以下の項目よりどうぞ。)

 

09. X-ハイト(英: X-Height)

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小文字(“o”のような曲がった頭部や、“l”のように ascender を持つものではなく、“x”や“z”や“v”などの平らな頭部のもの)のベースラインからの高さを指します。

 

10. トラッキング/字送り・文字間(英: Tracking / Letter-Spacing)

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文字、単語同士の間隔を調整することを指します。(文や一行、パラグラフ、ページなど)なお、文字テキストの右側部分のみ調整することができます。

 

11. カーニング(英: Kerning)

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文字間のスペースを調整することで、ギャップをなくし、幅を均一にします。文字と文字の間を、隣りの文字に合わせて間隔の調整も可能です。

 

12. リーディング・行間(英: Leading / Line-Spacing)

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文字テキストの縦方向のスペースを指し、ベースラインからベースラインまでの長さということになります。

 

 

 

文字を徹底解剖(The Anatomy of a Letter)

13. ストローク(英: Stroke)

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一本のラインで書かれた、文字の一部を指し、直線またカーブしていることもあります。

 

14. ステム(英: Character)

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文字のなかでメインとなるストロークを指し、通常は縦方向ラインとなります。

 

15. ステムの円弧ライン(英: Arc of Stem)

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ステムとつながっている、カーブ状に曲がったストロークを指します。

 

16. フット(英: Foot)

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ベースラインに並んでいる、ステム(英: Stem)の一部を指します。

 

17. ディセンダー(英: Descender)

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書体のベースラインの下に延長した部分を指します。

 

18. アセンダー(英: Ascender)

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小文字のエックス・ハイトより、はみ出た部分を指します。

 

19. ジョイント(英: Joint)

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文字のメインラインとなる、ステムと交わる箇所、ポイントを指します。

 

20. APEX(英: Apex)

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2つのストロークが交わる頂点を指し、尖っていたり、丸くなっていたりと形状はさまざまです。

 

21. バーテックス(英: Vertex)

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2つのストロークが交わり、谷となる部分を指し、APEXの対義語となります。

 

22. クロッチ・また(英: Crotch)

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2つのストロークが重なることでできる、ポケットのような空間部分を指します。

 

23. アーム・腕(英: Arm)

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片方もしくは両方とも、メインラインのステムとつながっていない、水平方向のストロークを指します。

 

24. レッグ・足(英: Leg)

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短い、下に向かって伸びたストロークを指します。

 

25. ショルダー・肩(英: Shoulder)

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ステムから伸びた、カーブ状のストロークを指します。

 

26. バー・クロスバー(英: Bar / Crossbar)

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両サイドとも囲まれた、水平方向のストロークを指します。

 

27. クロス・ストローク(英: Cross Stroke)

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メイン線となるステムに対して、交差する直線を指します。

 

28. ボウル(英: Bowl)

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まるいサークル状の閉じられた、カーブしたストロークを指します。

 

29. カウンター(英: Counter)

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文字の余白スペースとして、完全に閉じた空間または、部分的に閉じた空間を指します。

 

30. すき間(英: Sperture)

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カウンターによってできるネガティブスペースで、開いているまたは部分的に閉じた様子を指します。

 

31. ダブル・ストーリー(英: Double-Story)

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2つのカウンターをもった文字を指します。上記サンプルでは、左に1つのカウンターをもつ、シングル・カウンター、右がダブル・カウンターとなります。

 

32. ターミナル(英: Terminal)

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セリフ書体にはない、文字のストロークの端部分。先を丸めたボール状ターミナルや、先をすぼめたフィニアル・ターミナルなどが含まれます。

 

33. スウォッシュ(英: Swash)

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文字のストロークをデコレーションした部分を指します。標準タイプではなく、追加用グリフに収録されているケースが多いようです。日本語における、ハネを魅力的に仕上げるさま。

 

34. 合字、リガチャ(英: Ligature)

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2つ以上の文字を1つの文字に合体させたものを指します。また2つの文字をつないだストロークを、Gadzookとも言います。

 

 

いかがでしたでしょうか。タイポグラフィの用語事典としてブックマークしておき、今後のデザインプロジェクトに役立てはどうでしょう。

 

以下は今回紹介した用語をまとめていますので、こちらも参考にどうぞ。

デザイナーが覚えておきたい、タイポグラフィ用語完全ガイド

 

 

参照元リンク : A Beautifully Illustrated Glossary of Typographic Terms You Should Know – Canva Design School