この記事では、これから2022年に注目したいグラフィックデザインの最新トレンド12個をピックアップしています。
2022年は、懐かしい「ノスタルジック、レトロ」がテーマになるでしょう。1960年代のサイケデリックなデザインから、90年から2000年代のレトロ感、過去60年以上のデザインスタイルを再考し、古いものと新しいもののリミックス。
鮮やかなカラーブロック、落書きのような遊び心のある図形をつかった「メンフィススタイル」や、ホログラフィックやサイバーパンクなど2000年代のデザインスタイルも復活です。
2022年に注目のグラフィックデザイン最新トレンドまとめ
グラフィックデザインの最新トレンドをまとめたインフォグラフィックを、99designが発表しました。2022年は、懐かしさを感じるレトロ、ノスタルジックなデザインが人気と予想されており、より実験的でクリエイティブなスタイルや配色が注目されています。
ここでは、各トレンドのポイントをまとめています。
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1. 90年代ノスタルジック
シンプルな図形とカラフルな配色が特長の「メンフィススタイル」や、シンプルな絵文字デザイン、インターネット初期を連想させる枠フレーム、鮮やかなカラーブロックや滴り落ちるスライムなど、子供が好きそうな食べ物の思い出を再現。
2. 表現力豊かな書体、タイポグラフィー
グリッチなど不揃いの文字スタイル、ユニークな形状やブロブ(Blob)などを活用した、抽象的で挑戦的な字体と、読みやすさも同時に考慮したデザインを。
3. 浮世絵風フラットデザイン
手彫りの木版を何度も重ねる、日本古来の印刷技術を真似したテクニック。通常の平面的でフラットなベクターイラストに、奥行き感をした新しいスタイル。
4. 夢心地な落書きイラスト
まるで鉛筆で落書きしたようなラフな人間らしさと、デジタルを組み合わせ、親しみやすいデザインに。アニメーションを一緒に活用することで、より自由でクリエイティブな発想づくりに役立ちます。
5. アンチデザイン
その名の通り、伝統的なデザインの原則や従来の美的感覚を排除した「アンチなデザイン」。左右非対称や喧嘩しそうな色の組み合わせ、カオスのような複雑さなど、デザインの基本を無視した新しいデザイン。
6. 逃避行、エスケープ
世界的なパンデミックの影響で、家に閉じこもることで幻想的な世界を表現した作品が増えています。純粋な脱力感をテーマに表現。見ている人が夢中になれる、魅力的なイメージがギュッと詰まっているのがポイント。
7. 90年代(Y2K)デザイン
90年代後半から90年代前半にかけてのこの時期は、雑なインターフェース、ローポリCGI、バブルガムのようなピンクやブルー、CDの裏のホログラフィックな虹色などが特徴。多くの点でサイバーパンクに近いが、暗くてネオンのようなものではなく、もっと明るくて無邪気なノスタルジックなデザイン。
8. パラメトリック・パターン
パラメトリック(Parametric)パターンとは、複雑な幾何学模様で構成されており、相対的な位置に応じてグニャグニャと変形するのが特長。動きのあるスタイル。
9. フラスブール
フラスブール(Frasurbane)は、もともとインテリアの分野で注目されていたデザインスタイル。堂々としたセリフ書体や落ち着いた配色、じっくり検討されたレイアウトで構成されています。堅苦しい大人の洗練された雰囲気と、都会に住む若者のヒップネスのバランスをとるためのトレンド。
10. 細かすぎるマキシマリズム
マキシマリズム(Maximalism)とは、単に空いたスペースを埋めるだけでなく、アーティストの頭のなかそのまま反映したような物や色、パターンをつかっているのが特長。いつまでも完成しないパズルのピースを探しているようなデザインだそう。
11. エクストリーム・バブル・デザイン
子供向けの製品などでよく見られるバブルスタイルとは異なり、細長い形やサイケデリックな色などが特長で、子供のような楽しさと、大人のような洗練された雰囲気を同時に表現できるスタイル。
12. グランジの復活
90年代のノスタルジックが子供、フラスブールが洗練された大人だとすると、グランジは反抗期のティーンエージャーといったところ。ゴツゴツやザラザラとした質感、インクが飛び散ったドリッピングなど、解き放たれたエネルギーを表現。
時間の針を戻したようなレトロなスタイルに、遊び心のある実験的なアプローチをデザインに取り入れることで、古いものと新しいものをユニークな方法でリミックスした、型にはまらないデザインがを心がけてみましょう。
より詳しいトレンドレポートは、99designsのこちらの記事よりどうぞ。