この記事では、2019年に押さえておきたいロゴデザインの傾向やトレンドを、分かりやすいサンプル例と一緒に紹介しています。
この報告レポート2019 Logo Trend Reportは、LogoLoungeのBill Gardnerにより、過去17年間で世界中のデザイナー2万人以上が作成した、30万個を超えるロゴデザインを慎重に分析し、2019年のトレンドの要因となっているサンプル例を厳選してまとめています。
2019年のロゴデザインの傾向は?
- 2019年のロゴデザインのトレンドは、まず全体を通して「良い、Good」デザインが多いこと。
- これまで続いてきたトレンドにさらに磨きをかけ、新しいデザインへと変化。
- 昨年より引き続きグラデーションが人気。赤と緑色を組み合わせたり、青からオレンジ色、Instagramのようなオレンジ色からマゼンタ、むらさき色など伝統にとらわれないカラーリングを採用することで、新しいスタイルへと昇華し進化中。
- ロゴのパターンは、モノクロで表現されたレトロスタイルに人気が集中。色鮮やかなグラデーションのトレンドとは対照的に、シンプルで単調な見た目が特長。
- 新しいプラグインやフィルタ、エフェクト、アニメーションなど新しいツールがどんどん登場し、新しい分野やサービスを開拓中。
- ロゴのデザインには、次のようなテーマが一時的に人気。例: ドローン、マッシュルーム、ティキ、タコス、ウェイトボール、ハリネズミ、ペリカン、ヘビ、ワッフル、針、電球、三つ目の虎、電子タバコ(英: Vaping)
早わかり!2019年のロゴデザインのトレンドまとめ
- モールス信号風シェード、Morse Shade
- 要素を重ねる、Loaded
- 奥行き感を演出する、Orphan Shadow
- レトロに決める、Zip Tone
- 特大サイズのドットをつかった、Dots
- 鮮やかなネオンカラーで強調する、Highlights
- 図形を四等分にした、Quarters
- 正確さがポイントの、Spell Signs
- 意図的に開けられた穴、Holes
- 蛍光マーカーペン、Spot Drag
- グラデーションを線で表現する、Gradient Breaks
- しましまストライプ柄の立体感、Contour Stripes
- 句読点で強調、Period
- 翼がはばたく、Wings
- 新しい世界へつながる扉、Doors
1. モールス信号風シェード、Morse Shade
ここ数年で、丸みを帯びたドットやダッシュ線をさまざまな要素と組み合わせたデザインが注目されています。上記サンプル例CoffeeSwapでは、コーヒーカップの中にドットが。またスピード感を表現したうさぎのしっぽなど。
2. 要素を重ねる、Loaded
このテクニックのポイントは、コントラストとメッセージ性のはっきりとしたレイヤーを一番上に配置し、その下にストーリーを完結させるグラフィックを重ねてみると良いでしょう。3層レイヤーまでは管理可能ですが、4層になるとごちゃごちゃでわかりにくいかもしれません。ビンテージやノスタルジックなものから、フレッシュで新鮮なものまで。
3. 奥行き感を演出する、Orphan Shadow
ほんの少しの影を加えるだけで、ロゴが立体的になるデザイントレンド。細かすぎてメガネをかけないと見えない、そんなことがないようにエフェクトを適用することが大切です。
4. レトロに決める、Zip Tone
スタイルだけでなく色合いも、70年代を連想させるモダンレトロなトレンド。ノスタルジックで哀愁をかんじるデザインですが、ロゴサイズを縮小、変更するときには注意が必要な点も。
5. 特大サイズのドットをつかった、Dots
ハーフトーンスクリーンを彷彿させるドットを特大サイズでつかったロゴデザインのトレンドで、フラットなロゴマークの緊張を解消しデザインにユニークさを演出できます。このテクニックを利用するときは、グラデーションカラーなどは使わず配色を制限し、シンプルで遊び心のある反復ベクターデザインに仕上げると良いでしょう。
6. 鮮やかなネオンカラーで強調する、Highlights
注目を集める方法のひとつとして、鮮やかな黄色などで適度に描かれたハイライトをロゴデザインに利用したトレンド。この他にラベンダー色やネオンピンク、エレクトリックブルーなどの色合いが人気で、ありふれたモノクロのロゴデザインを光の輝きで魅力的に仕上げます。
7. 図形を四等分にした、Quarters
サークル円を4つに分割し、意図的に散らばったデザインが特長で、多くの場合は半円や正方形、三角形などさまざまな幾何学的シェイプが混ざっていることも。ロゴマーク内で使うことができる要素の数を制限し、単純明快なデザインが複雑なメッセージを伝えることがポイント。
8. 正確さがポイントの、Spell Signs
くっきりとしたストロークの直線ラインが、丸みを帯びた曲線ラインと十字線のように正確に交差するデザインが特長で、技術の高さを垣間見る絶対的な確実性を表現できます。特に信頼や信用などが必要な、堅いコンテンツと組み合わせて使うと良いでしょう。
9. 意図的に開けられた穴、Holes
重要なメッセージを伝えるために、あえてロゴマークの一部を覆うように穴のような形状が配置されたデザイン。FedExロゴのようなネガティブ・スペースとは異なり、隠すことを目的としたものではなく、消費者にあるメッセージの不完全性を説明するためのもの。
10. 蛍光マーカーペン、Spot Drag
蛍光ペンで線を引くとき、最後にマーカーの先端が濃くにじんでしまう様子を連想させるロゴデザインで、ダイナミックでいきいきと動きをストローク線をつかって演出でき、可能性を秘めたテクニックで、鮮やかな配色選びもポイントに。
11. グラデーションを線で表現する、Gradient Breaks
過去10年間で目にしてきたロゴデザインの中でも、グラデーションカラーを利用することは好き嫌いが分かれるトレンドのひとつ。なめらかに色が変化するのではなく、ライン線を塗りつぶした色の変化で動きや変形、プロセスを表現するテクニック。基本的に段階的にすこしずつ色が変化していくのが特長。
12. しましまストライプ柄の立体感、Contour Stripes
ストライプ状に並んだラインを歪ませることで、ロゴマークに立体感や奥行き感を演出したデザイントレンド。技術的な正確さやアプローチ、能力、一貫性などを実証する「リズム」を作り出すことが重要。デザインの核となる象徴的なものをロゴとして具現化するとベター。
13. 句読点で強調、Period
句読点、ピリオドを使ったデザインは、一定の期間の区切りを表現する基本的なテクニックで、見た目のビジュアル性だけでなく、メッセージをうまく伝えることができます。上記参考サンプル例 Visibleのロゴマークでは、ピリオドをつけることで、表示されていない文字を表現しています。
14. 翼がはばたく、Wings
洗練されたトラディショナルなデザインに、羽毛のような流動的な美しさを表現したテクニック。アルファベットのUを傾け、一端を短くし、引き伸ばすような感覚でデザイン。羽のデザインとなる図形シェイプや文字テキストを加えてみましょう。
15. 新しい世界へつながる扉、Doors
別の世界へと誘うポータル、扉をつかったデザインで、チラ見せすることで覗きたくなる誘惑がテーマの魅力的なテクニック。ドアや窓は古くから使われているデザイン技法のひとつで、解決の道、チャンスや機会、歓迎のしるしなどを意味しています。
さいごに、。
いかがでしたでしょう。2019年によく見かけるロゴデザインの傾向とトレンドを詳しく見ていきました。そのまま真似するのではなく、これらのアイデアをさらに煮詰め、独自のデザインにする方法を見つけてみましょう。
参照元リンク : 2019 Logo Trend Report by Bill Gardner – Logo Lounge