あたらしい年がはじまり1ヶ月ほど経過し、さまざまな企業が年次報告書(英: Annual Report)をリリースしています。年次報告書は、日本語では「アニュアルレポート」とも呼ばれ、企業が世界の株主や投資家、金融機関などの関係先に配布する、経営内容についての情報をまとめたものです。特に2013年は、プリント冊子に加え、PDFファイルやWebサイトを通じて公開している企業がふえています。
海外デザインブログDesignModoで、オリジナリティーあふれるユニークな年次報告書をまとめたエントリー「Showcase of Annual Report Design Trends」が公開されていたので、今回はご紹介します。
詳細は以下から。
2013年次報告書に見るデザイントレンド
ここす数年のあいだ、さまざまな種類に変化してます。特に注目すべき点は、紙媒体を使わずペーパーレス化が進んでいることでしょう。PDFファイルやWebサイトを利用し、年次報告書を作成することで、費用を抑えることができるだけでなく、より多くの人に配布でき、その分デザインやクリエイティブに回すこともできます。
Savage Brandsが最近行った調査では、多くの企業がプリント媒体とデジタルフォーマットの両方を活用しており、7%の企業がプリント媒体のみという結果がでています。またオンラインレポートを作成する企業は、過去5年間で60%もふえているそうです。
またWebデザイントレンドの影響を大きく受け、フラットデザインやカラフルな色使いが目立ちます。またインフォグラフィックを活用し、膨大なデータをより分かりやすくユーザーに伝える工夫などもされています。またパララックスエフェクトや動画を背景に使ったりしている作品もありました。
クリエティブな年次報告書まとめ
ケース 1
Shopify
シンプルなミニマルデザインを採用したアニュアルレポートで、膨大な数をうまくたとえることで、分かりやすく伝えています。また随所にアニメーションを実装されており、見ているだけでもたのしくなるデザイン。
ケース 2
MailChimp
パララックスエフェクトを活用し、シンプルな言葉と写真で一年を振り返る、分かりやすくてうまくオーガナイズされています。番号順に並べられたイベントの数々もよりインパクトを演出しています。
ケース 3
Iconfinder
2013年の顔ともいえるフラットデザインを採用したレポートで、コンテンツに応じてアイコンを利用しながら、分かりやすくそして見やすく情報をまとめた、参考になりそうなデザイン。
ケース 4
Pingdom
フラット系メトロデザインに、パララックスエフェクト、巨大タイポグラフィーなど2013年デザイントレンドを反映させたクリエイティブな年次報告書となっており、スクロールするのがたのしくなるサイト。
ケース 5
Microsoft
フラットとメトロデザインを融合させた、おなじみの配色をアニュアルレポートにも採用しており、トップページではメニューコンテンツも隠れています。メニューをクリックすると、すべての報告書がわかりやすくまとめられています。
ケース 6
Kickstarter
2013年に商品化されたアイテムを、短い動画と一緒にプレゼンテーション形式で伝えます。「この商品、ほしい。」と思わせるニクいビジュアルテクニックが効果的です。
ケース 7
Simple
使われている配色やタイポグラフィー、背景デザインなどどれもシンプルですがバランスの取れた美しいスライダーデザインが特長。何度でも読み返したくなるようなデザインは、会社名(Simple)から来ているのでしょうか。
ケース 8
Nikon
PDFファイルで発行されている年次報告書で、極太タイポグラフィーとイメージ写真の組み合わせを使い、デザインをスッキリとまとめています。より多くのデータや数などをまとめたいときに参考にしたいデザイン。
ケース 9
Werby Parker
ご紹介したアニュアルレポートのなかでも特に複雑なレイアウトで、カレンダー形式にまとめられたさまざまなニュースは、素敵なアニメーションが加えられており、思わずクリックし続けてしまいました。
ケース 10
Vimeo
ハニカム状に組まれたカラフルアイコンは、どれもクリック可能となっており、それぞれ年間を通して人気のあった動画へのリンクとなっています。すべてのアイコンを作成するのにどれくらいの時間がかかったのでしょう、、。
日本でも今後ふえてくれるであろう、デジタルフォーマットでの年次報告書。決算期に合わせて作成してみてもよいかもしれませんね。
参照元リンク : Showcase of Annual Report Design Trends – Designmodo