この数年間で、フォトショップは「いつでも、どこでも」使えるツールとなりつつあります。
2018年には、iPad版が発表され、外出先でも使えるようになりました。
2021年のAdobe Maxでは、ファイルをクラウドドキュメントとして保存すれば、Webで開いて、フォトショップのフル機能を使うこともできるように。
ここでは、フォトショップ2023年版でアップデートされた注目の機能を、実際のサンプル例と一緒に、まとめてご紹介します。
パワーアップした、フォトショップWeb版
2021年リリースされてから、数多くの強化がされているフォトショップWeb版。
クラウドファイルの読み込みだけでなく、デスクトップに保存してある画像ファイルも放り込むだけで配置できます。
また、デジタル一眼レフで撮影したCamera RAWファイル(.dng)も読み込みできるので、より細かい色調調整を行うことも可能です。
今回のアップデートで、新しくUIパネルが追加され、よく利用する機能を使いやすくなっています。
星マークの「クイックアクション」に進むと、さまざまな効果を追加できます。
たとえば、ダブルトーンのブルーやレッド、セピアやビンテージ風にも、ワンクリックで加工をあてることができます。
さらに、フォトショップを代表する機能のひとつ、「背景の削除」もこの通り、一発です。
人工知能、Adobe Senseiが「この背景、消しちゃっていいんですか?」と、きれいに消し去ってくれます。
手元にパソコンがなくても、知人や家族のパソコンから、このような作業を行うことができるようになりました。
また、作成したファイルは、そのままデスクトップに送るのも簡単。
クラウドに保存され、続きはデスクトップで、という使い方もできます。
オブジェクト選択ツールの精度アップ
ここからは、デスクトップでさらに編集をすすめます。
特に「オブジェクト選択ツール」が使いやすくなり、人以外にも、車やペット、空や水、建物、山など、より複雑なオブジェクトをワンクリックで選択できるようになりました。
「空の置き換え」機能も強化され、より被写体のエッジなど、なめらかな仕上がりになりました。
木のすき間も、きちんと空だと認識されているのが分かります。
また、これまでにも不要な人やものを消すテクニックはありましたが、今後は一発で終了です。
「オブジェクト選択ツール」などで選択範囲を指定し、Shift+Deleteを押すと、コンテンツに応じた削除と塗りつぶしをワンクリックで、同時に行うことができるようになりました。
なげなわツールなど、他のツールで選択範囲を指定しているときは、右クリックより「コンテンツに応じた削除と塗りつぶし」からも可能です。
ニューラルフィルタも大幅強化
これまで時間のかかっていた作業も、フォトショップ機能の進化、またAdobe Senseiのテクノロジーによって、一瞬で完了できるようになりました。
Adobeイチオシ機能、「ニューラルフィルター」も、大幅にパワーアップしています。
複雑で、高度な編集を、わずか数クリックで行う、AIの機能「ニューラルフィルター」は、フォトショップの大きな時間短縮のひとつです。
たとえば、写真の背景を自動で微調整し、被写体を際立たせる、「深度ぼかし」も強化。
実際に試してみたところ、より違和感のないぼかし具合を、ほんの数秒で加工してくれました。
古い写真の「カラー化」や、きずなどの欠陥を、すばやく修正する「写真を復元」など、すごい機能も。
古い祖父や祖母の写真をカラー化、そんなことも可能です。
その他にも公開時話題となった、2枚の風景写真を合成したり、季節や時間帯を変更できる「風景ミキサー」など、数多くのフィルターが搭載されています。
その他にも、編集中のデザインを他の人と共有できる、「レビュー用に共有」のβ実装で、URLリンクを送るだけの、お手軽機能も追加されています。
Adobe Expressとの連携も強化
クリエイティビティをビジネスに活用する動きは、飲食店や雑貨屋などにも広がっています。
しかし、プロのデザイナーに依頼する予算がないという話を、よく聞きます。
また、プロのクリエイターでも、「動画を専門しているけど、SNSで注目を集めるサムネイルを自分で作らなくちゃ」、ということもあるでしょう。
そんなときにオススメしたいのが、Adobe Expressです。
「フォトショップなど他のアプリと連携して使いたい」ということもあるでしょう。
こちらも今後、連携予定となっているので、デザインの知識がないひとから、プロのクリエイターまで、手軽さとスピード感が必要なときは、ぜひ活用してみましょう。
Creative Cloudメンバーは、プレミアム機能もすべて無料で利用でき、手軽なAdobe Expressの使い方も充実しています。
フォトショップをはじめよう
フォトショップを利用できるさまざまなプランがあるので、詳細はプランを比較するページを参考にすると良いでしょう。
また、フォトショップの7日間無料体験も行っており、Photoshopの最新版に搭載されている、すべての機能やアップデートを利用できます。
さあ、これらの新しい機能を活用して、日々のデザインワークでフォトショップをもっと活用してみましょう。